台湾で事業活動を行うことが法律で禁止されている、中国企業の動画共有アプリ「TikTok」と関連のある企業が、台湾に違法に拠点を置いている疑いがあることがわかり、台湾当局が調べています。
台湾経済部の資料によりますと、この拠点は台湾中部の台中にあるビルに、もともと別の企業名で登記されていましたが、ことし11月にTikTokを運営する中国企業と似た名称に変更されました。
台湾では、中国のソーシャルメディア事業者が事業活動を行うことは法律で禁止されていますが、台湾当局で対中国政策を担う大陸委員会によりますと、今月9日に開かれた関係機関の会議で、この拠点に違法性の疑いがあることが取り上げられ、現在、捜査当局が調べているということです。
台湾当局は「情報セキュリティー上の懸念がある」として、公的機関でTikTokなど中国のアプリを使うことを禁止しています。
大陸委員会は「近年、中国はTikTokなどの動画を利用して他国に対する認知領域の操作や浸透を行っている。個人情報が中国政府に収集される高いリスクもある」と指摘しています。
-- NHK NEWS WEB