海外旅行の格安ツアーを手がける東京の旅行会社「てるみくらぶ」が経営破綻した問題で、業界団体の日本旅行業協会にツアー代金などの弁済を求める申請が相次ぎ、その数はすでに2万4000件に上っています。
東京・渋谷区に本社のある「てるみくらぶ」は利用客から「航空券が発券できない」などの苦情が相次いだあと、27日、資金繰りに行き詰まったとして破産を申請し裁判所から破産手続きの開始決定を受けました。
これを受けて「日本旅行業協会」では、支払い済みのツアー代金などを「保証金」の仕組みを使って弁済する手続きを27日から受け付けています。
協会によりますと、受け付け開始後、利用客から弁済を求める申請が殺到していて、その数は29日午前10時までにおよそ2万4000件に上っているということです。
「てるみくらぶ」の経営破綻で影響を受けるのは3万6000件、金額にしておよそ99億円に上りますが、協会によりますと、今回弁済に充てることができる「保証金」は1億2000万円にとどまるため実際にはわずかしか返還されないおそれがあります。
また、協会では、27日、営業を停止した「てるみくらぶ」の関連会社、「自由自在」についても、ツアー代金などの弁済申請を受け付けています。
日本旅行業協会では利用客などからの問い合わせを03・3592・1252と03・3592・1253で、平日の午前9時半から午後5時半まで受け付けています。
-- NHK NEWS WEB