おととし、東京 調布市で道路の陥没が見つかった問題で、原因とされる地下工事で緩んだとされる地盤の補修に向けた工事が21日から始まりました。
調布市の住宅街ではおととし10月以降、陥没や地下の空洞が相次いで見つかり、原因は、東日本高速道路が地下深くで行っていた「東京外かく環状道路」のトンネル掘削工事とみられています。
会社は、来年春以降地盤が緩んだとされるトンネルの真上の幅16メートル、長さ220メートルの範囲の地盤補修を行う方針で、21日からその準備工事が始まりました。
21日朝は補修予定の場所から数百メートルほどの場所で、工事で出た土や機材を置くためのスペースの設置が始まり、作業員が搬入作業を進めていました。
地盤補修をめぐっては、補修する範囲のおよそ30軒の住宅について買い取りや一時移転の交渉が進められていて、東日本高速道路は今後、住宅の解体工事にも着手し、2年程度で補修を終えたいとしています。
この工事について住民からは、工事による騒音などを懸念する声もあがっています。
これに対し、事業者側はモニタリングを行うなど丁寧な説明を心がけたいとしています。
一方、「東京外かく環状道路」のトンネル工事についてはことし2月、東京地方裁判所が陥没した地域を含む一部区間の工事中止を命じる決定をしていて、この区間での再開見通しは立っていません。
-- NHK NEWS WEB