貨物専門の航空会社日本貨物航空で、修理の際に別の部品に使うネジを不適切に転用したうえで、うその整備記録を作成した事案が発覚し、国土交通省が会社に厳重注意を行いました。
国土交通省によりますと、ことし9月、日本貨物航空のパイロットから、4つあるエンジンの1つについて「着陸で減速する際に操作するレバーが最大出力まで上げられない」と会社に報告があったということです。
会社の調査でレバーのカバーを取り付けているネジに、基準よりも長いものが1本使用され、ほかの部品に接触していたことが原因と分かりました。
その後、整備士が修理の際に別の部品に使うはずだったネジを不適切に転用したうえで、うその整備記録を作成していたことが判明したということです。
報告をうけた国土交通省は、航空法に基づく会社の整備規程などに違反するとして、23日、厳重注意を行い、来月16日までに再発防止策を報告するよう求めました。
日本貨物航空は、2018年にも不適切な整備作業などが相次いで発覚し、国土交通省から事業改善命令を受けており、会社は「多大なご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申し上げます。安全意識を徹底させ、再発しない仕組みを構築します」としています。
-- NHK NEWS WEB