新型コロナウイルスの感染が急拡大している中国では、日系企業が数多く進出している都市で感染者が急増しているほか、首都・北京で重症の患者が増えるなど医療体制のひっ迫が各地で深刻になっています。
中国では政府が今月7日に新型コロナウイルスの感染対策を緩和したあと、各地で感染が急拡大しています。
このうち、日系企業が数多く進出している山東省青島では保健当局の幹部が23日、新たな感染者が推計で1日あたり49万人から53万人増加しているという見方を示しました。
また、製造業が集積する南部・広東省東莞の保健部門は23日、新たな感染者が1日あたり25万人から30万人の規模で増えているとして「医療機関と医療従事者が前例のない試練と圧力を受けている」と強調しました。
首都・北京にある大学病院では、救急処置室で受け入れている1日あたりの患者の数がおよそ500人と、ふだんの2.5倍にのぼり、このうち2割が重症だということです。市内の病院では、臨時の集中治療室をつくったり、重症患者用のベッド数を増やしたりして対応しているところもあるということです。
香港メディアは、今月に入ってから20日までに人口の2割近くにあたる2億4800万人が感染したと推定する中国政府の内部資料がインターネット上に流出したと伝えていて、医療体制のひっ迫が各地で深刻になっています。
-- NHK NEWS WEB