公立の小中学校に勤める教員の平日一日の実質的な労働時間は平均で11時間を超えるなど依然、長時間労働が続いていて、4割以上の教員が休憩時間「0分」と答えたことが教職員組合の調査でわかりました。
この調査は、日本教職員組合がことし秋にインターネットで行い、小中学校や高校などの教職員、合わせて9702人から回答を得ました。
ことしの勤務状況を尋ねたところ、持ち帰り残業を含めた平日一日当たりの実質的な労働時間の平均は
▽中学校で11時間46分(対前年比ー10分)、
▽小学校で11時間20分(対前年比+1分)、
▽高校で10時間17分(対前年比-17分)などとなりました。
去年の調査と比べると中学校と高校では減少したものの、依然として長時間労働が続いている結果となりました。
また、一日の休憩時間の平均は
▽小学校で9.4分、
▽中学校で13分、
▽高校で28分となりました。
このうち小中学校では休憩時間「0分」と答えた割合が4割以上に上り、この3年間で最も多い割合となりました。
日本教職員組合の西嶋保子労働局長は「教員の長時間労働が子どもたちに悪い影響を及ぼしていることは、想像に難くない。学校現場の努力だけでは業務削減にも限界があり、国の施策による業務の削減や教職員の定数の改善が必要不可欠だ」と話していました。
-- NHK NEWS WEB