大手ゲーム会社・スクウェア・エニックスのゲーム開発をめぐるインサイダー取引事件で、東京地検特捜部は、元社員2人が公表前の内部情報をもとにIT関連会社の株をそれぞれ1億円以上、不正に買い付けたとして、金融商品取引法違反の罪で追起訴しました。
追起訴されたのは、大手ゲーム会社・スクウェア・エニックスのいずれも元社員の中裕司被告(57)と佐崎泰介被告(39)の2人です。
東京地検特捜部によりますと、中元社員は、名古屋市のIT関連会社がスクウェア・エニックスとともに人気ゲーム「ファイナルファンタジーシリーズ」の新作の共同開発を進め、業務提携を行うという公表前の内部情報をもとに、この会社の株をおよそ1億4470万円分不正に買い付けたほか、佐崎元社員も同じ情報をもとにおよそ1億500万円分の株を買い付けたなどとしていずれも金融商品取引法違反の罪に問われています。
2人は値上がりした株を売り抜けることで、利益を得ていたということです。
2人は別の会社と進めていたゲームの共同開発の情報をめぐってもインサイダー取引を行った罪で今月7日に起訴されていて、特捜部はいずれの事件についても認否を明らかにしていません。
中元社員は、1990年代に別の大手ゲームメーカーで、人気ゲームの「ソニックシリーズ」の開発を担当したゲームクリエイターとしても知られています。
-- NHK NEWS WEB