中国の出入国管理当局は、新型コロナウイルスの水際対策の見直しを受けて、中国人が海外旅行に行くためのパスポート申請の手続きを再開すると発表しました。
ただ、中国政府は、現在、制限している海外旅行の具体的な解禁時期は示しておらず、海外旅行が以前の水準まで早期に回復するかは見通せない状況です。
中国政府は26日、新型コロナウイルスの水際対策を見直し、国際的な感染状況などに応じて、中国人の海外旅行を秩序ある形で再開させていく方針を示しました。
これを受けて、中国の出入国管理当局は、中国人が海外旅行に行くためのパスポート申請の手続きを、来月8日から再開すると発表しました。
中国メディアによりますと、水際対策の見直しが発表された直後、大手旅行予約サイトでは、日本やタイといった人気の旅行先に関するアクセス件数が10倍に増えたということです。
一方で、中国政府はこれまで旅行会社に対し、団体旅行の受け付けや旅行商品の販売を禁止し、個人に対しても国外に旅行しないよう呼びかけるなど、日本を含む海外旅行を制限したままで、具体的な解禁時期は示していません。
さらに、中国で感染が急拡大していることを受けて、日本政府や台湾当局などが、中国からの渡航者に対する水際対策を強化するとしていて、海外旅行が以前の水準まで早期に回復するかは見通せない状況です。
-- NHK NEWS WEB