50歳以上の中高年の転職がここ数年で急増しているという調査結果を人材サービス大手がまとめました。企業の間で人手不足が深刻になる中、年齢にかかわらず、経験や能力を評価して採用する動きが広がっています。
リクルートによりますと、昨年度(2021年度)1年間に、この会社のサービスを通じて転職を決めた50歳から64歳までの人は、2017年度と比べて5.6倍になったということです。
▽人手不足が深刻化していることに加え、
▽企業が多様な人材を確保しようとする中で、
年齢にかかわらず、経験や能力を評価する動きが背景にあるとしています。
業界別で見た転職先は、
▽「総合電機・半導体・電子部品」が21.8%と最も多く、
次いで
▽「情報通信」の13.1%、
▽「建設・不動産」の11.8%となっています。
また、職種は同じでも異なる業種に転職した人の数が、昨年度は2017年度の8.3倍となり、専門性を生かしながら新しい分野に挑戦したいという求職者が増えていることがうかがえます。
リクルートの藤井薫HR統括編集長は「日本全体で40代以下の労働者が減少し、次の世代のリーダーや管理職がいないと悩む企業が増えている。また、ビジネスモデルを変えようと新たな人材を採る動きもあり、年齢にかかわらずスキルを評価して採用する動きが進んでいる」と話しています。
-- NHK NEWS WEB