イギリスがEU=ヨーロッパ連合からの離脱を正式に通知することを受けて、経済産業省は29日、イギリスに進出している企業関係者と意見を交わす会合を開き、出席者からはEUへの輸出の際、煩雑な手続きが必要になることなどへの懸念の声が相次ぎました。
この会合は、イギリスがEUからの離脱を正式に通知することを受けて、対応策について意見を交わそうと経済産業省が開き、自動車や電機、製薬など13の企業や業界団体の代表が出席しました。
この中で世耕経済産業大臣は「イギリスのEUからの離脱は世界の通商や国際経済の仕組みに大きな影響をもたらす可能性がある。民間企業の皆さまと密接に意見交換をして、働きかけを行っていくことが不可欠だ」と述べました。出席者からは、イギリスとEUの交渉の結果、EUとの輸出入の際、現在はかからない関税が高くなったり、煩雑な通関手続きが必要になったりすることへの懸念の声が相次ぎました。
また離脱のあと、イギリスとEUの規制が異なることになれば対応のためコストがかかるといった意見も出されました。経済産業省は、今後行われるイギリスとEUとの離脱交渉の状況について情報収集を進めるとともに、政府としての対応を検討することにしています。
-- NHK NEWS WEB