かつて東京と北海道を結んだ寝台特急をけん引したディーゼル機関車が役目を終えた後、輸出された東南アジアのタイで今後も長く、活躍できるようにと、日本人技術者などの有志が現地で点検や整備の技術指導を行いました。
タイ中部のラチャブリ県では5年前、かつて上野駅と札幌駅を結ぶ寝台特急「北斗星」を北海道でけん引したディーゼル機関車DD51、2両を鉄道工事会社が購入し、工事車両として使っています。
しかしマニュアルなどがなく、十分に整備できずにいたところ、それを知った日本人の有志が4年前、機関車が今後も長く活躍できるようにと支援活動を行うためのクラウドファンディングを立ち上げ、集まった資金を使って部品の交換や、整備マニュアルの作成などを行ってきました。
9日は、日本人の技術者など有志4人が現地を訪れ、整備の担当者に直接点検や整備の技術指導を行いました。
指導の中で機関車を点検したところ、さっそくエンジンのフィルターの目詰まりを見つけ、改善点をアドバイスしていました。
整備担当の男性は「アドバイスはとてもためになる。教えてもらったことを吸収して、今後の整備に役立てたい」と話していました。
支援活動の発起人で鉄道愛好家の吉村元志さんは「今後もDD51の整備を続け、鉄道を通したタイと日本の友好を進めていきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB