ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は東部のウクライナ側の拠点の掌握を目指して、大量の砲撃とともに民間軍事会社の戦闘員も加わって攻勢を仕掛けているとみられ、徹底抗戦を続けるウクライナ軍と激しい攻防となっています。
ウクライナ東部のドンバス地域ではウクライナ側の拠点の掌握を狙うロシア軍とウクライナ軍との間で激しい戦闘が続いています。
このうちドネツク州のウクライナ側の拠点バフムト近くにあるソレダールについて、ウクライナ軍の報道官は9日、地元テレビに対し「敵はこの1日で106回の砲撃を行った」と述べるとともに至近距離での戦闘も起きていると説明しました。
また、ウクライナのマリャル国防次官は9日に「敵は強力な突撃を始めた。民間軍事会社『ワグネル』の戦闘員で編成された多数の突撃部隊を投入し、大量の砲撃を行っている」とSNSに投稿しました。
ロシアメディアもロシア側にはワグネルの戦闘員が加わって、市街戦が行われていると伝えていて、兵力を集中させて突破を図るロシア側と徹底抗戦を続けるウクライナ軍との間で激しい攻防となっています。
一方、東部ハルキウ州の知事は9日、市場がミサイル攻撃を受け、2人が死亡し5人がけがをしたと明らかにしたほか、南部ヘルソン州の知事も「住宅地への砲撃で1人が死亡した」とSNSに投稿しました。
ウクライナ大統領府のティモシェンコ副長官も、南部ミコライウ州でミサイル攻撃があり8人が病院に運ばれたうえ、住宅100棟以上が被害を受けたと明らかにするなど、各地で住民への被害が相次いでいます。
-- NHK NEWS WEB