ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは、東部のウクライナ側の拠点バフムトの近郊で民間軍事会社の戦闘員を多数投入しながら激しい砲撃を繰り返していて、徹底抗戦を続けるウクライナ軍との間で攻防が激化しています。
ウクライナ東部のドンバス地域では、ウクライナ側の拠点バフムトの掌握を目指すロシア軍が近郊の町ソレダールで激しい砲撃を繰り返していて、地元の親ロシア派の指導者は10日、ロシアの国営テレビで近くソレダールを掌握する見通しだと主張しました。
これに対しウクライナ国防省は、ロシアが民間軍事会社「ワグネル」の戦闘員を多数投入して突破を図っているという認識を示していて、ウクライナ軍が徹底抗戦を続ける中で攻防が激化しています。
イギリス国防省は10日、ロシア側がソレダールの大部分を掌握し、バフムトへの圧力は強まっているとしながらも「ウクライナ軍が安定した防衛線を維持し補給路もおさえているためロシアがすぐにバフムトを包囲する可能性は低い」とする分析を明らかにしました。
一方、ロシアのショイグ国防相は10日、軍幹部との年頭の会議をオンラインで開き、部隊の戦闘能力を高めるよう指示しました。
この中でショイグ国防相は「最新の防空システムの領域での戦闘機や爆撃機の運用の向上とともに、無人機の改良を進めていく」と述べ、ウクライナや、地対空ミサイルシステム「パトリオット」の供与など軍事支援を強化する欧米をけん制しました。
-- NHK NEWS WEB