ゆで卵などを製造・販売する岩手県八幡平市の食品加工会社で、使用が認められていない薬品を製造過程で使っていたとして、この会社の役員など2人が食品衛生法違反の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは八幡平市の食品加工会社「岩手エッグデリカ」の会長、田村昌則容疑者(65)と製造部門の統括的立場にあたる生産部次長の荒屋正弘容疑者(45)の2人です。
警察によりますと、2人は商品の「味付ゆでたまご」を製造する際に食品添加物として認められていない薬品の「塩化ジデシルジメチルアンモニウム」を使用したとして食品衛生法違反の疑いが持たれています。
警察は「捜査に支障が出る」として認否を明らかにしていません。
この薬品は畜舎などの消毒に使われるもので先月の保健所の調査で「味付ゆでたまご」の殻の部分から高い濃度で検出されたため、県が会社を無期限の営業禁止処分にし、警察も捜査を進めていました。
警察が違法な製造の実態などを詳しく調べています。
この薬品が使われていた「味付ゆでたまご」は全国の大手コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどで販売されていて、現在、会社が自主回収を進めています。
会社の大川幸男社長は「お客様や地元の皆様の信頼を裏切ることになりおわびします。社内でもチェック体制の整備などを進めていきます」と話しています。
-- NHK NEWS WEB