日本が海外との貿易や投資などでどれだけ稼いだかを示す去年11月の経常収支は2か月ぶりに黒字となり、11月としては過去最大となりました。日本企業が海外の子会社から受け取る配当などが増えて「第一次所得収支」が大幅に拡大したことが主な要因です。
財務省が発表した国際収支統計によりますと、去年11月の日本の経常収支は1兆8036億円の黒字でした。
黒字額は11月としては過去最大で、前の年の同じ月に比べて2541億円拡大しました。
原油などのエネルギー価格の高騰で輸入額が膨らみ、貿易による稼ぎを示す「貿易収支」が1兆5378億円の赤字になりましたが、日本企業が海外の子会社から受け取った配当や利子などの稼ぎを示す「第一次所得収支」が3兆7245億円の黒字となりました。
自動車や商社、それに海運などの日本企業の海外事業が好調で、子会社からの配当が増えたためです。
財務省は「一時に比べれば輸入物価は落ち着きをみせていて、輸入額は前月比で減少してきている」と話しています。
-- NHK NEWS WEB