QRコードを使って、どんな再生素材が使われているかやリサイクルへの貢献度を消費者に“見える化”することで、プラスチックごみの削減を促そうという取り組みが広がっています。
大手繊維メーカーの帝人は、漁網メーカーなどと協力して、不要になって廃棄される漁網を各地の漁港から回収する仕組みをつくり、配膳用のトレーなどに再生しています。
このトレーにはQRコードが付けられ、スマートフォンで読み取ると、どこの漁港で回収されたのかや、再生材料の比率が確認できます。
帝人のスマート&セーフティ事業推進班の西川敏彦班長は「どのようなリサイクル工程をへて製品ができているのかを消費者に見てもらうことで、リサイクル意識が変わることを期待したい」と話しています。
また、大手化学メーカーの旭化成は、コンビニ大手などと共同で、ペットボトルがリサイクルされる過程をアプリで追跡できるシステムを開発しました。
消費者が専用の回収箱にペットボトルを入れると、アプリ上のキャラクターが成長するなど、環境への貢献度を実感できる仕組みも取り入れていて、数年後の事業化を目指しています。
政府は2035年までに使用済みプラスチックを100%有効活用する目標を掲げていて、こうした取り組みが消費者の環境意識を高めるきっかけになるか注目されます。
-- NHK NEWS WEB