がんで衰弱した77歳の父親に治療を受けさせないまま自宅に放置して死亡させたとして、46歳の長男が保護責任者遺棄致死の疑いで警視庁に逮捕されました。
逮捕されたのは、荒川区南千住の会社員、安達正富容疑者(46)です。警視庁の調べによりますと、安達容疑者は先月25日ごろ、自宅で同居していた父親の富士男さん(当時77)が肺がんで食事を受け付けず、衰弱して居間で倒れているのを見つけたにもかかわらず、病院で治療を受けさせないまま放置し、その後、死亡させたとして保護責任者遺棄致死の疑いが持たれています。
今月29日になって、富士男さんと連絡が取れないことを心配した親族の男性が家を訪れて死亡しているのを見つけ、警察に通報したということです。
富士男さんはがんの治療のため、ことし1月中旬まで入退院を繰り返していましたが、退院後は安達容疑者と2人で暮らしていて、先月予定されていた医師の診断を受けていなかったということです。
調べに対し容疑を認め、「金がかかるので医者に連れて行かなかった」と供述しているということで、警視庁が詳しいいきさつを調べています。
-- NHK NEWS WEB