福岡市のJR博多駅近くの路上で会社員の女性が殺害された事件で、警察はストーカー対策として女性に貸与した「緊急通報装置」について、女性のバッグの中にあったと説明していましたが、捜査員が別の電子機器と勘違いしていて、バッグの中にはなかったと訂正しました。装置は女性の自宅にあったということで、警察は女性が不意を突かれる形で襲われたとみて調べています。
福岡市博多区の飲食店従業員、寺内進容疑者(31)は今月16日、JR博多駅近くの路上で、以前、交際していた福岡県那珂川市の会社員、川野美樹さん(当時38)を刃物で十数回刺して殺害したとして逮捕され、20日福岡地方検察庁に送られました。
この事件で、警察は緊急時にボタンを押すだけで警備会社を通じて110番通報される携帯型の「緊急通報装置」を女性に貸与するなどして、容疑者のストーカー行為を警戒していました。
この「緊急通報装置」について、警察は事件当時、女性のバッグの中にあったと説明していましたが、捜査員が同じくらいの大きさの電子機器と勘違いしていて、バッグの中にはなかったと20日訂正しました。
確認を進めたところ、女性の自宅にあったことが分かったということです。
警察によりますと、事件の10日前に女性に確認したところ、特に異常はないという説明があり、「緊急通報装置」は貸し出されて以降、一度も使用されていなかったということで、警察は女性が不意を突かれる形で襲われたとみて、調べています。
-- NHK NEWS WEB