日産自動車が提携関係にあるルノーに有利な今の資本関係の見直しを目指す交渉で、両社が合意に向けて最終的な調整に入ったことが明らかになりました。合意に向けた案には、ルノーが設立する予定のEV=電気自動車の新会社に日産が最大で15%出資することなどが盛り込まれています。
両社の資本提携では、それぞれが持ち合う株式の比率が、ルノーの43%に対して、日産は15%にとどまることから、日産はこの関係を対等な立場に見直すよう求めて交渉を進めてきました。
関係者によりますと、合意に向けた案では、ルノーが保有する日産の株式の比率を15%に引き下げるために、一時的に別会社に株式を信託し、段階的に売却する方式が盛り込まれています。
さらに、資本関係の見直しにあわせてルノー側が求めていたEVの新会社に対する日産の出資については、具体的な出資比率や出資額は決定せずに「最大で15%」にするとしています。
両社は、この合意に向けた案について経営陣による交渉で大枠で合意し、合意契約に向けた事務レベルでの最終的な調整に入りました。
今後、両社の取締役会による決議などが必要で、最終的な合意には至っていませんが、日産が目指してきた対等な提携関係の実現に向けて新たな段階を迎えています。
-- NHK NEWS WEB