敵対的な買収を防ぐため、株式の上場を取りやめていた回転すしチェーン大手の「スシロー」を運営する会社は、資金を幅広く調達して店舗網を拡大するため、30日、8年ぶりに東京証券取引所に株式を再上場しました。
東京証券取引所に8年ぶりに株式を再上場したのは、回転すしチェーンの「スシロー」を国内外に460店舗余り展開する「スシローグローバルホールディングス」です。
この会社は東証に上場していた平成21年、敵対的な買収を防ぐため、提携先の投資ファンドが買い取る形で株式を非公開にして上場廃止となりました。
そのあとは、別の投資ファンドの下で、経営の合理化や店舗網の拡大を進め、30日、8年ぶりに株式を再上場しました。
今回、売り出された株式の3%余りにあたる40億円分は、コメの調達先であるJA全農=全国農業協同組合連合会が買い取り、JA全農は第2位の大株主となりました。
上場を祝うセレモニーのあと、記者会見した水留浩一社長は「商品開発の結果、100円のすしでもおいしいというイメージが醸成されてきたと思う。店が少ない関東や東北、北海道といった東日本を中心に、年間30から40店舗の新規出店を進めたい」と抱負を述べました。
外食産業の売り上げが伸び悩む中にあって、価格が手ごろな回転すしは成長を続けていて、各社は活発に出店を進めています。
-- NHK NEWS WEB