東京の映像制作会社の役員らが、架空の取り引きを繰り返す循環取引の手口で、放送事業者からおよそ10億円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで警視庁に逮捕されました。
逮捕されたのは、東京の映像制作会社「円盤家」の代表取締役、朝比奈貞祐容疑者(66)と、元取締役の長谷川三絵容疑者(46)の2人です。
警視庁によりますと、6年前の9月から12月にかけて、映像制作の発注があったかのように装い、放送事業者からおよそ10億円をだまし取ったとして、詐欺の疑いが持たれています。
2人は映像制作の仕事を受注したかのように装い、放送事業者に支払いを要求する一方で、事業者には支払われた代金の大半を振り込んでいたということです。
平成29年12月までの11年近くの間に同様の手口でおよそ650件、総額で122億円の架空の取り引きを繰り返していたとみられるということです。
支払いが滞ったために発覚し、放送事業者には5億円以上の損害が出たということで、警視庁が取引の詳しい実態を調べています。
警視庁は、2人の認否を明らかにしていません。
-- NHK NEWS WEB