公的年金の積立金を運用しているGPIF=年金積立金管理運用独立行政法人の、去年10月から12月の運用実績は、日本やヨーロッパの債券価格の下落などによって1兆8530億円の赤字となりました。赤字は4期連続です。
GPIFは、3日、今年度の第3四半期=去年10月から12月の運用実績を発表しました。
それによりますと、期間中の運用実績は1兆8530億円の赤字で、収益率はマイナス0.97%となり、4期連続の赤字となりました。
4期連続で赤字になったのは、2002年度以来、20年ぶりです。
4つの資産別に収益を見ると、
▽外国債券が2兆6651億円、
▽国内債券が8475億円の赤字となった一方で、
▽国内株式は1兆5670億円、
▽外国株式は926億円の黒字となりました。
2001年度に市場での運用を始めてからの累積の収益額は98兆1036億円の黒字で、収益率は年率に換算してプラス3.38%となり、運用資産の総額は189兆9362億円となっています。
GPIFは「今期は日本とドイツの金利が上昇したことによる長期国債価格の下落などが影響し、赤字となった。4期連続の赤字となったが、短期的な収益にぶれはあるものの、累積収益はおよそ98兆円となっていて、引き続き長期的な観点からの運用に努めていく」としています。
-- NHK NEWS WEB