来年1月から個人投資家を対象にした優遇税制「NISA」が拡充されるのを前に、企業の間では、株式を分割して1株あたりの株価を引き下げ、株式を買いやすくしようという動きが相次いでいます。
このうち大手化学メーカー「信越化学工業」はことし4月1日付けで27年ぶりに株式を分割する予定で、これまでの1株を5株に分割します。
上場するこの会社の株は100株から購入が可能で、現在、190万円以上の資金が必要となり、年間の購入額の上限が120万円までの「一般NISA」の制度は利用できません。
株式が分割されると40万円以下で買うことができると見込まれるため、制度を使って非課税で投資できるようになります。
「信越化学工業」の福井真二 広報部長は「いまは個人投資家の割合が4%から5%だが、NISAの拡充を踏まえ、個人投資家の増加を期待して株式の分割を決めた」と話しています。
このほか、東京ディズニーランドなどを運営する「オリエンタルランド」も8年ぶりに株式を分割すると発表しています。
-- NHK NEWS WEB