大手電機メーカーのシャープは、大型テレビ向けのディスプレー事業などの不振を理由に今年度1年間の業績予想を下方修正し、本業のもうけを示す営業損益が200億円の赤字になるという見通しを示しました。
営業赤字は、経営危機だった2015年度以来です。
シャープが7日に発表した今年度1年間の業績予想では、売上高が2兆7000億円から2兆5500億円に、本業のもうけを示す営業損益は250億円の黒字から200億円の赤字に、それぞれ下方修正されました。
営業赤字は、液晶パネルの不振などで経営危機に陥った2015年度以来となります。
また、去年11月の時点で50億円の黒字を見込んでいた最終損益も、合理的な算出が困難なことから「未定」としていて、会社では赤字を見込んでいます。
これは、大型テレビやパソコン向けのディスプレー事業の不振が続いていることに加えて、空気清浄機をはじめとした白物家電などの販売にかげりが見えてきたことが主な要因です。
また、合わせて発表した去年4月から12月までの最終的な損益は72億円余りの赤字でした。
シャープの沖津雅浩副社長は、決算会見で「大変厳しい決算で危機的な状況にある。来年度には確実に黒字に転換できるよう、すべての新事業で構造改革などを進めていく」と述べました。
-- NHK NEWS WEB