欧米の石油大手5社の去年1年間の決算が8日までに出そろい、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をきっかけとした原油や天然ガスの価格高騰を背景に、5社のうち4社の最終利益が過去最高となりました。
4社の最終的な利益は、アメリカのエクソンモービルが前の年の2.4倍の557億4000万ドル、日本円でおよそ7兆3000億円、シェブロンが前の年の2.3倍の354億6500万ドル、イギリスのシェルが前の年の2.1倍の423億900万ドル、フランスのトタルが前の年より28%増えて205億2600万ドルでした。
去年2月のロシアによるウクライナへの軍事侵攻をきっかけに、原油や天然ガスの価格が高騰したことが利益を押し上げました。
エクソンモービルのダレン・ウッズCEOは、コロナ禍のあとも原油の生産量を増やすための投資を続けた結果だと説明しています。
石油大手の好調な業績をめぐり、欧米のメディアの間では、軍事侵攻を背景に化石燃料の需要が高まったことで収益を増やしていると批判する声も出ています。
一方、イギリスのBPはロシアでの大規模な事業からの撤退に伴う費用がかさみ、去年1年間の決算は日本円でおよそ3200億円の最終赤字となりました。
-- NHK NEWS WEB