東京のコンサルティング会社の社長らが海外ファンドへの投資をかたって金をだまし取ったとして逮捕された事件で、この会社は毎月、著名人などを招いたパーティーを開き、客に配当として現金を手渡ししていたことが警視庁などへの取材で分かりました。警視庁は客に運用が順調だと信用させるとともに、現金を手渡しすることで取り引きの記録を残さない狙いがあったとみて詳しく調べています。
東京のコンサルティング会社「FRich Quest」の社長、森野広太容疑者(38)ら8人は、おととし10月ごろから去年1月ごろまでの間に、埼玉県の20代の男性など4人から海外ファンドへの出資金の名目であわせて5680万円をだまし取ったとして詐欺の疑いがもたれています。
社長らは「毎月4%の配当を得られる」などとうたって客を勧誘していたことが分かっていますが、会社は毎月「おもてなし会」と称したパーティーを開いて、客に配当として現金を手渡していたことが警視庁などへの取材で新たに分かりました。
パーティーは都内のホテルやクルーズ船などを会場に、タレントなど著名人を招いて開かれていたということです。
参加した客の男性は「一人ひとりに現金が入った封筒が手渡される仕組みだった。ほかの出資者と顔を合わせることで安心する気持ちもあった」と話していました。
警視庁はパーティーを通じて客に資金の運用が順調だと信用させるとともに、現金を手渡しすることで取り引きの記録を残さない狙いがあったとみて詳しく調べています。
-- NHK NEWS WEB