東京のコンサルティング会社の社長らが、海外ファンドへの投資をかたって金をだまし取ったとして逮捕された事件で、この会社は客に資金を用意させるため、金融機関からの借り入れを促す専門部署を設けていたことが警視庁への取材で分かりました。客は1人当たり平均で700万円を借り入れていたということで、警視庁は20代から30代の若い世代から短期間に多くの金を集めるねらいがあったとみて調べています。
コンサルティング会社「FRich Quest」の社長、森野広太容疑者(38)ら8人は、埼玉県の20代の男性など4人から、海外ファンドへの出資金の名目で合わせて5680万円をだまし取った疑いで逮捕され、10日に検察庁に送られました。
その後の調べで、会社が客に資金を用意させるため、金融機関からの借り入れを促す専門部署を設けていたことが警視庁への取材で分かりました。
この部署は、「カスタマーサクセス部」と呼ばれ、客に消費者金融や銀行からの借り入れを促し、その際に、生活費や冠婚葬祭費の名目で申し込むよう助言するなど具体的なやり方を指南していたということです。
警視庁が押収した顧客台帳を調べたところ、客は1人当たり平均で700万円を借り入れていたということです。
警視庁は客の多くを占める20代と30代の若い世代から、短期間に多くの金を集めるねらいがあったとみて調べています。
-- NHK NEWS WEB