千葉県にある私立の中学・高校で、休日などに教員が行った部活動の指導などの時間について、労働基準監督署は労働時間として認め、学校に対し、未払いの残業代などを支払うよう是正勧告を行いました。
これは千葉県浦安市にある東海大付属浦安中学・高校で、非正規の教員として働いていた20代の男性が会見で明らかにしました。
それによりますと、男性は去年3月までの2年間、休日や勤務時間外に部活動の顧問としての指導や大会の引率、学級の担任としての準備や生徒の対応などにあたっていたということです。
これについて、労働基準監督署は労働時間と認め、去年12月、学校に対して未払いの残業代や割増賃金の支払いを求める是正勧告を行ったということです。
男性は残業時間が80時間を超える月もあり、その後、体調を崩して学校をやめたということです。
男性は「これだけ多くの業務に追われてしまうと、生徒と向き合う姿勢が中途半端になり教育の質にも関わる。自分と同じような教員は多くいると思うので、学校には改善に努めてほしい」と話していました。
男性が所属する私学教員ユニオンは「公立校では、月給に4%を上乗せする代わりに、残業代は支給しないと定められ時間外も働かせ放題になっている。今回の是正勧告により、私立校では残業代が認められるのに、公立校で認められないという、『同一労働同一賃金』に反する実態が浮き彫りになった」としています。
学校は「これまで誠意を持って話し合いをしてきました。今後も話し合いを継続していきます」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB