成田空港の建設に反対するグループが、滑走路近くの土地に設置している看板や建物などについて、裁判所による強制的な撤去が、15日夜に執行される見通しとなったことが分かりました。反対派の活動拠点が撤去されれば、2017年以来です。
強制的な撤去が15日夜に執行される見通しとなったのは、成田空港のB滑走路近くにある4600平方メートル余りの土地です。
この土地は、空港に反対する男性が農業を続け、作業場などを設置しているほか、空港に反対するグループ「三里塚芝山連合空港反対同盟」が、看板や建物を設置するなどして活動拠点としています。
土地を所有する成田空港会社は、反対同盟に対して、看板の撤去や土地の明け渡しを求めて裁判を起こし、東京高裁が去年9月、反対同盟の控訴を棄却し、判決の確定前に強制執行ができる「仮執行宣言」を付けていました。
この「仮執行宣言」に基づき、15日夜に、裁判所による強制執行が行われる見通しとなったことが、関係者への取材で分かりました。
反対同盟の拠点が撤去されれば、2017年以来となります。
成田空港会社は、この土地を活用して、現在、「へ」の字型に曲がっている誘導路を直線化したい考えですが、土地の明け渡しを求める裁判は、ほかにも1件あることなどから、直線化までには時間がかかる見通しです。
-- NHK NEWS WEB