停滞する消費を盛り上げようと月末の金曜日に早めの退社を促すキャンペーン「プレミアムフライデー」は、31日が2回目となり、各地でイベントなどが開かれる一方、退社を促す企業の対応の広がりが課題となっています。
「プレミアムフライデー」は、月末の金曜日は午後3時をめどに退社できるようにして買い物や旅行を楽しんでもらおうというキャンペーンで、31日が2回目となります。
東京・台東区の東京国立博物館では夜間に博物館を利用できるイベントが開かれ、経団連の石塚邦雄副会長が「働き方の見直しは簡単ではないが、地道に取り組みを広げたい」とあいさつしました。
また、歌舞伎俳優の市川海老蔵さんは「ふだん忙しい人が歌舞伎だけでなく落語や文楽、ミュージカルに行ってみる機会になればと思います」と話していました。
31日の開館は午後8時までで、短編映画の上映会や日本酒の試飲会も開かれ、会社帰りの人らが楽しんでいました。
午後3時ごろ退社したというIT企業に勤める男性は「彼女と短編映画を見に来ました。昼間からゆっくり時間を使えるのでありがたいです」と話していました。
一方、顧客対応が必要などの理由で早めの退社を促すことに慎重な意見も根強く、今後、プレミアムフライデーが政府と経済界が狙う消費の底上げや働き方の見直しにつながるのか、来月以降も企業の対応の広がりが課題となっています。
-- NHK NEWS WEB