アメリカのバイデン大統領がイスラエルとアラブ諸国の関係改善を後押しする中、中東オマーンは、イスラエルの航空機の領空通過を認めると発表しました。サウジアラビアに続く措置で、アラブ諸国とイスラエルの接近が進んでいます。
オマーンの民間航空局は23日、要件を満たす、すべての航空会社に領空通過を認める方針を発表しました。
オマーンはパレスチナ問題をめぐって対立するイスラエルと国交がありませんが、今回の発表でイスラエルの民間航空機の領空通過に道を開いた形です。
イスラエルの民間航空機をめぐっては、国交がないサウジアラビアが去年、イスラエルとアラブ諸国の関係改善を後押しするアメリカのバイデン大統領の訪問に合わせて、領空通過を認める方針を明らかにしました。
アメリカ政府は今回のオマーン当局の方針決定についても「数か月にわたって外交的に支援した」とコメントし、関与したことを明らかにしています。
パレスチナ問題の解決の糸口が見えない中でも、アメリカの後押しを背景にアラブ諸国とイスラエルとの接近が進んでいます。
イスラエルのネタニヤフ首相は「インドやオーストラリアへ直行便を飛ばすため、サウジアラビアに加え、オマーンにも働きかけてきた。イスラエルの航空産業にとって喜ばしいことだ」と歓迎しています。
-- NHK NEWS WEB