川崎重工業は造船事業の収益が悪化していることから、香川県坂出市の工場を縮小するなどして国内の造船の事業規模を3割程度縮小すると発表しました。
川崎重工業は、船の受注量の減少や設計トラブルなどで造船事業の収益が悪化していることから、事業の抜本的な見直しを進めてきました。
その結果、香川県坂出市と神戸市の工場で行ってきた商船の建造を坂出工場に集約するとともに、坂出工場にあるドックと呼ばれる建造施設を2か所から1か所に減らすことを決めました。
また、資源開発用の船の建造についても現在、神戸工場で進めている1隻の建造を最後に撤退します。
会社ではこうした事業の見直しによって、国内の造船の事業規模を今よりも3割程度縮小するとしていますが、従業員の削減は行わず、採用の抑制などで対応することにしています。
一方、川崎重工業は中国企業との合弁工場に新しいドックを建設中で、国内事業を縮小する代わりに人件費などが抑えられる中国での建造を拡大していく方針です。
ただ、造船業界では世界的に船の受注が減っており、当面は厳しい状況が続くものとみ見られます。
-- NHK NEWS WEB