成田空港周辺の住民が航空機による夜間の騒音で健康被害を受けているとして、空港会社と国を相手取って夜間の飛行差し止めなどを求める裁判を起こすことになり、26日、原告団の結成式が行われました。
成田空港では2019年10月に夜間の運用時間が延長され、A滑走路は午前6時から翌日の午前0時まで運用できるようになり、今後は発着回数の大幅な増加を見越して空港全体としてさらなる運用時間の拡大も計画されています。
こうしたことを受け、成田市や芝山町など空港周辺に住む住民およそ130人は、夜間の飛行差し止めなどを求めて裁判を起こすことになり、26日、成田市で原告団の結成式を開きました。
この中で、団長を務める住民の加藤茂さんは「航空機の騒音から生活を守るには要望や陳情だけでは難しく、司法に判断を委ねるという結論になりました。子どもたちの生活環境を守るのが最終目標です」と述べました。
裁判では、騒音で睡眠が妨害され健康被害を受けているなどとして、成田空港会社と国に対して、午後9時から翌朝7時までの間は離着陸をさせないことと、騒音による健康被害などに対する損害賠償を求めるということです。
原告団は今後、さらに裁判に加わる住民を募り、来月にも千葉地方裁判所に提訴する方針です。
-- NHK NEWS WEB