日本の主要な企業8社が出資し先端半導体の国産化を目指す「Rapidus(ラピダス)」は、量産化に向けた工場を北海道千歳市に建設することを正式に表明しました。
「Rapidus」の小池淳義社長は28日午前、北海道庁で鈴木知事と面会し、新工場の建設を正式に表明しました。
トヨタ自動車やNTT、ソニーグループなどが出資する「Rapidus」は、自動運転やAI=人工知能など次世代の産業に欠かせないとされる2ナノメートルの先端半導体を4年後の2027年をめどに量産化することを目指しています。
こうしたなか、半導体の供給先として期待される自動車関連の工場が周辺に立地していることや、新千歳空港へのアクセスも良いことなどから新工場を千歳市の工業団地に建設することを決めました。
会社では2年後の2025年に試作ラインを立ち上げた後、2020年代後半に量産ラインを完成させることを目指していて、最終的な敷地面積を100ヘクタール規模に拡張することも検討しています。
会社ではすでにアメリカのIT大手「IBM」と共同で研究開発を進めるなどしていて、今回の決定によって先端半導体の量産化に向けた取り組みが一段と進むことになります。
面会のあと小池社長は記者団に対して「世界中の人たちがここで働きたいと思うような環境のところに工場を作るのが夢だ。千歳から日本や世界に貢献できる半導体を作っていきたい」と述べました。
一方で鈴木知事は「北海道における雇用や投資額が今までにない規模になるので、巨大プロジェクトをしっかり前に進めたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB