太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で、韓国のパク・チン(朴振)外相が裁判の原告らと面会し、韓国政府が解決策として検討している案を説明し、理解を求めました。面会のあとパク外相は、この問題の解決策を早急に取りまとめる考えを強調しました。
面会はソウル市内で非公開で行われ、「徴用」をめぐる裁判で、韓国の最高裁判所が賠償を命じた原告やその家族、それに現在も裁判が続いている原告など、支援団体の集計でおよそ40人が出席しました。
1時間余りに及んだ面会で、パク・チン外相は、最高裁から賠償を命じられた日本企業に代わって、韓国政府の傘下にある既存の財団が原告への支払いを行う案を軸に、日本側と協議を続けている現状を説明して理解を求めたうえで、原告側から意見を聞きました。
このあと、パク外相は記者団に対し「意見を謙虚に傾聴し、苦労を聞いて心が痛かった。また、この問題を一段落させたいということばもあり、深く共感する」と述べました。そのうえで、韓国政府としてこの問題の解決策を早急に取りまとめる考えを強調しました。
一方、原告側の代理人の弁護士は、面会で出た意見について「出席者の立場はさまざまで、政府の案を肯定的に評価した人もいれば、批判した人もいた」と述べました。
-- NHK NEWS WEB