金融庁は、企業の買収の際に行うTOB=株式の公開買い付けの制度を17年ぶりに見直す方針です。TOBの実施を義務づける対象を、これまでの市場外取引に加えて市場内も含めることで、透明性を高めるねらいです。
金融庁は、企業の買収の際に行うTOBの制度について見直しを検討していて、2日に開かれる金融審議会に諮って議論を開始します。
具体的には、これまで市場外取引で株式を大量に購入する場合にTOBを実施することが義務づけられていましたが、市場内で株を大量に買い進める場合も義務化の対象に含める方向で検討します。
TOBの制度の見直しは、ライブドアが一般の投資家に分からない形でニッポン放送の株式を買い進めたことをきっかけに2006年に法改正を行って以来、17年ぶりです。
このほか、株式の大量保有を報告する制度や、企業と株主の対話を促進する仕組みについても議論する方針で、金融庁は、今回の見直しで企業の買収をめぐる透明性を高めることがねらいだとしています。
-- NHK NEWS WEB