不眠障害の治療を支援するスマートフォンのアプリが国の承認を受け、開発した企業がアプリの提供開始を目指しています。薬の服用とは別の新たな選択肢として、こうした治療に使うアプリの活用に向けた動きが活発になっています。
東京のベンチャー企業が開発したこのアプリは、不眠障害の患者に対して医師が処方するもので、臨床試験などを経て先月、厚生労働省から製造販売の承認を取得しました。
「認知行動療法」と呼ばれる治療法をアプリの機能で行い、睡眠時間や眠気の状態などを記録し、就寝の時刻などを指導します。
会社では大手製薬会社と販売提携を結び、アプリの提供開始を目指しています。
開発した「サスメド」の上野太郎社長は、「現状は治療の選択肢が薬に限られていたが、薬を使わない治療として選択肢が広がることにつなげたい」と話しています。
こうした治療を支援するアプリは、国内では、今回を含めてこれまで3例が厚生労働省の承認を受けていて、高血圧の治療を支援するアプリは、すでに提供が始まっています。
大手製薬会社の間でも参入する動きが出ていて、薬の服用とは別の新たな選択肢として活用に向けた動きが活発になっています。
-- NHK NEWS WEB