ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは東部ドネツク州のウクライナ側の拠点を包囲しようと攻撃を強めているのに対し、ウクライナ側は徹底抗戦する構えを崩していません。こうした中、ロシアが占領を続けるドネツク州の要衝マリウポリをロシアの国防相が訪れ、支配をアピールするねらいがあるものとみられます。
ウクライナ東部ドネツク州のウクライナ側の拠点のひとつバフムトでは、長期にわたって激戦が続き、ロシア側が包囲しようと攻撃を強めています。
その一方で、ロシア側の弾薬不足も指摘され、戦闘を続ける民間軍事会社ワグネルのトップは5日、SNSで前線に必要な弾薬が届いていないと明らかにし、暗に国防省の対応を批判しました。
ウクライナのゼレンスキー大統領は5日、バフムトを含む東部ドンバス地域について「最も厳しい戦いのひとつとなっている」と述べたうえで、徹底抗戦する構えを強調しました。
こうした中、ロシア国防省は6日、ショイグ国防相が同じドネツク州の要衝で、ロシアが占領を続けるマリウポリを訪問したと発表しました。
国防省は「ショイグ国防相がドンバス地域のインフラ復旧の状況を視察した」と主張しています。
マリウポリはバフムトの南、およそ180キロにある港湾都市で、訪問を通じて東部の占領地域でのロシアの支配をアピールするねらいがあるものとみられます。
-- NHK NEWS WEB