家庭向けの都市ガスの小売事業が1日から自由化され、新規参入に伴う競争を通じて、ガス料金の値下げやサービスの多様化がどこまで進むのか注目されます。
家庭向けの都市ガスの販売は、これまで地域ごとに1つの企業が独占してきましたが、今月から自由化されて新規の事業者が参入できるようになり、消費者にとっては選択の幅が広がります。
去年から始まった家庭向けの電力の小売りに続く自由化で、業者間の活発な競争による料金の値下げや、新たな割引プランなど、サービスの多様化が期待されています。
関西地方では、関西電力がガスに、大阪ガスが電力にそれぞれ参入する形となり、自由化を前に双方が値下げプランを相次いで発表するなど、新たな顧客の獲得に向けてすでに激しい競争を繰り広げています。
しかし、都市ガスの原料となるLNG=液化天然ガスを取り引きできる市場が国内にないことなどから、参入は海外からLNGを輸入して調達できる業者などに限られ、自由化が始まる時点の新規参入の業者は12社と、電力の自由化のときに比べて10分の1程度にとどまっています。このため、ガス料金の値下げやサービスの多様化を一段と進めるには、LNGを取り引きできる市場の創設などが課題となります。
-- NHK NEWS WEB