暗号資産の取り引きで得た所得を隠し、3億円余りを脱税したとして、鹿児島県にある建設会社の役員が、指南役とみられる中東ドバイの貿易会社代表とともに、所得税法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。
逮捕されたのは、鹿児島県姶良市にある建設会社の役員、田原順一容疑者(74)や、中東のドバイにある貿易会社「KPT General Trading」の代表、多和田眞一容疑者(72)ら、合わせて4人です。
東京地検特捜部によりますと、田原役員らは暗号資産の取り引きで得た所得を隠し、3億円余りを脱税したとして、所得税法違反の疑いが持たれています。
特捜部と東京国税局は8日、合同で田原役員の会社などの関係先を捜索しています。
関係者によりますと、多和田代表は、暗号資産の売却益の大半をドバイの貿易会社からの貸付金に見せかける手口で、田原役員の脱税を指南していた疑いがあるということです。
多和田代表は、埼玉県や群馬県の会社役員らの脱税に関与したなどとして、去年3回起訴されていて、逮捕されるのは4回目です。
特捜部は、8日の捜索で押収した資料を分析するなどして詳しい経緯の解明を進めるものとみられます。
特捜部は、逮捕された4人の認否を明らかにしていません。
-- NHK NEWS WEB