ウクライナ東部で激戦が続くバフムトについて、戦闘員を投入しているロシアの民間軍事会社のトップは8日、バフムトの東部を支配下に置いたと主張しました。ウクライナ側は徹底抗戦の構えを崩しておらず、攻防は一層激しくなっているものとみられます。
ウクライナ東部ドネツク州全域の掌握をねらうロシア軍は、ウクライナ側の拠点の一つ、バフムトに向けて猛攻を仕掛けています。
多くの戦闘員を投入しているロシアの民間軍事会社、ワグネルのトップは8日、SNSで、バフムト市内を流れる川の東側を掌握し、支配下に置いたと主張しました。
これに対してウクライナ軍は8日、SNSで、バフムト周辺でロシア側の進撃を阻止していると主張したほか、ゼレンスキー政権は防衛態勢を強化するなど徹底抗戦の構えを示していて、攻防は一層激しくなっているものとみられます。
バフムトの状況について、ウクライナのベレシチュク副首相は7日、市内には今も子どもを含む最大で4000人の市民が取り残されていると、地元メディアに明らかにし、情勢は緊迫しています。
こうした中、ロシアのプーチン大統領は8日、「国際女性デー」にあわせてビデオメッセージを出し、「祖国を守るという最高の使命を選択した女性や、最前線で命を賭して負傷者を救う女性たちに敬意を表したい」と述べ、さまざまな形で軍事侵攻を支える女性をたたえてみせました。
そして「その勇気や覚悟は最も屈強な兵士をも驚かせる。あなたたちの思いやりと慈しみは奇跡を起こす」などと述べ、長期化するウクライナ侵攻への理解と結束を求めるねらいがあるとみられます。
-- NHK NEWS WEB