大手化学メーカーの旭化成は今年度の業績予想を下方修正し、最終的な損益がこれまでの黒字予想から、一転して1050億円の赤字になるという見通しを示しました。車載用電池の事業の不振が主な要因で、通期として20年ぶりの赤字となります。
旭化成は8日、今年度1年間のグループ全体の業績予想を下方修正し、最終的な損益が700億円の黒字から、1050億円の赤字になる見通しだと発表しました。
通期で赤字となるのは20年ぶりで、赤字幅は過去最大となる見通しです。
車載用電池などに使われる「セパレーター」と呼ばれる部材の事業のうち、2015年に買収したアメリカの子会社の売り上げが低迷し、会計上の損失を計上することが主な要因です。
会社では今後、需要の拡大が見込まれるEV=電気自動車向けの「セパレーター」に経営資源を集中し、競争力を強化する方針です。
-- NHK NEWS WEB