アメリカが、中国向けの先端半導体や関連する製造装置の輸出規制を強めるなか、半導体の製造装置で高いシェアをもつオランダは、輸出規制を強化する方針を明らかにしました。中国には言及していませんが、アメリカの規制強化に足並みをそろえた形です。
オランダ政府は、8日に議会にあてた書簡で、ことし夏までに先端半導体の製造装置について、輸出規制を強化する方針を明らかにしました。
オランダには、この装置で高いシェアを持つメーカーがあり、規制強化のねらいについて、オランダ政府は、軍事利用されるのを防ぐためだなどとしています。
先端半導体や関連する製造装置をめぐっては、アメリカが去年10月、中国向けの輸出規制を強めると発表し、日本やオランダにも協力を求めていて、両国の対応が焦点となっていました。
オランダ政府は、今回の規制強化が中国を対象にするかどうか言及していませんが、アメリカが求める規制強化に足並みをそろえた形です。
一方、中国外務省の毛寧報道官は、9日の記者会見で「両国企業の正常な経済交流を規制することに断固反対する」と述べ、オランダ側に申し入れを行ったことを明らかにしました。
そのうえで、アメリカなどを念頭に「一部の国は中国の発展の権利を奪い、みずからの覇権を守るために、経済や科学技術の問題を政治化、道具化している」と反発しています。
-- NHK NEWS WEB