液晶パネルメーカーの「ジャパンディスプレイ」は、今月で生産を終了する愛知県の工場をソニーグループの半導体メーカーに売却すると発表しました。
発表によりますと、ジャパンディスプレイは、愛知県東浦町にある工場の建物と設備をソニーグループの半導体メーカー「ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング」に売却するということです。
来年4月に、建物と設備を引き渡す予定で、売却額は非公表だとしています。
この工場は1997年に設立され、デジタルカメラ向けなどに小型の液晶パネルを生産していますが、スマートフォンの普及などで需要が落ち込んだことから今月で生産を終了する予定で、会社は売却先を探していました。
工場で働いていた従業員は、ほかの拠点に配置転換し、雇用を維持する予定です。
一方、ソニーの半導体子会社は、すでにこの工場の一部を借りてデジカメなどに使われる超小型の有機ELディスプレイを生産していて、工場を取得したあとも、こうした製品の生産を続けますが、購入した建物や設備の用途は今後、検討するとしています。
ジャパンディスプレイは昨年度まで8年連続の最終赤字で、工場の売却によって財務状況を改善するねらいがあります。
-- NHK NEWS WEB