スマートフォンのアプリや通販サイトなどのサービスで、巨大IT企業が優越的な地位を利用して公正な競争を妨げていないかを調査する体制を強化するため、公正取引委員会は実務経験のある弁護士を現在の3倍近くに増やすことにしています。
公正取引委員会には現在、11人の弁護士が任期付きの職員として在籍していて、独占禁止法に関する訴訟の対応や企業買収の審査などを担当しています。
ただ最近は、スマートフォンのアプリや通販サイトなどのサービスで、アメリカの巨大IT企業が優越的な地位を利用して公正な競争を妨げていないかを調査する業務などが増えているということです。
このため公正取引委員会は、実務経験のある弁護士21人を原則2年間の任期付きの職員として新たに採用することにしています。
これによって弁護士の数は現在の3倍近くに増えることになり、ことし7月以降、巨大IT企業が独占禁止法に違反する取り引きを行っていないかを調べるほか、新たな政策の立案などに携わることになります。
公正取引委員会では「IT分野など重点的に対応する分野が増えていたり取り引きが複雑化したりする中、専門人材を活用して企業への調査体制を強化したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB