ロシアはウクライナ側の拠点のひとつバフムトの掌握をねらって激しい攻撃を続けていますが、ウクライナ軍が防衛線を築き、侵攻を食い止めているものとみられます。
ロシア側はウクライナ東部ドネツク州のバフムトを包囲しようと猛攻を仕掛けているもようで、ウクライナ国防省は12日、「市内への敵の砲撃はやむことがなく、周辺でも15の集落が攻撃を受けた」と発表しました。
ウクライナ軍はバフムトの東側をロシア側に掌握されながらも、西側で防衛線を築き徹底抗戦しているものとみられ、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は11日、「ロシア側は、さらなる前進が難しくなっているようだ」と分析しています。
またウクライナ国防省は、ロシア側がドネツク州の要衝リマンやアウディーイウカなどでも攻撃を仕掛けているとしながら、多くを撃退したと主張しています。
こうした中、前線に戦闘員を投入しているロシアの民間軍事会社ワグネルのトップは10日、ロシア国内42の都市に戦闘員の募集センターを開設したと発表し、兵員不足に対応しようという意図がうかがえます。
一方、ロシアの複数の独立系メディアは12日、モスクワ州から動員された兵士たちの妻や母親などが、家族が訓練不足のまま突撃部隊に組み込まれ前線に放り出されているとして、プーチン大統領に対して、家族を戻すよう訴えていると伝え、ロシア国内で依然として不満がくすぶっていることをうかがわせています。
-- NHK NEWS WEB