週明けの13日の外国為替市場では、アメリカの銀行が相次いで経営破綻したことを受けて、ドルを売って円を買う動きが強まり、円相場は大きく値上がりしました。
アメリカ西部のスタートアップ企業への融資で知られる銀行と、ニューヨークを拠点とする銀行が相次いで経営破綻したため、外国為替市場ではその影響が広がる警戒感からドルが売って円を買う動きが強まり、日本時間の早朝に一時、133円台まで値上がりしました。
その後、アメリカの金融当局が預金者を保護する方針を発表すると、一転して1ドル=135円台までドルが買い戻され、1日を通して荒い値動きとなりました。
午後5時時点の円相場は、先週末と比べて1円91銭、円高ドル安の1ドル=134円49~52銭でした。
ユーロに対しては、先週末と比べて26銭、円高ユーロ安の1ユーロ=144円26~30銭でした。
ユーロはドルに対して1ユーロ=1.0725から27ドルでした。
市場関係者は「アメリカの金融当局が早期に対応策を打ち出したが、投資家の懸念は払拭(ふっしょく)されてはいない。アメリカの中央銀行にあたるFRBは、インフレが長期化する中、利上げを続けてきたが、今後はインフレ抑制と金融システムの安定をどう両立するのか、難しいかじ取りを迫られることになり、当面は神経質な取り引きが続きそうだ」と話しています。
-- NHK NEWS WEB