アメリカで相次いで経営破綻した2つの銀行が13日、店舗の営業を始め、預金を保護する異例の措置が発表される中、顧客が預金の引き出しなどのために訪れていました。
アメリカでは、今月10日から12日にかけて西部カリフォルニア州に拠点を置く「シリコンバレーバンク」とニューヨークに拠点を置く「シグネチャーバンク」の2つの銀行が相次いで経営破綻し、アメリカの財務省などは12日、2つの銀行の預金を保護する異例の措置を発表しています。
このうち、10日に経営破綻したシリコンバレーバンクの本店は13日午前9時から営業を再開し、朝早くから預金を引き出そうという人たちが列を作りました。
店舗では大きな混乱は見られず、AI=人工知能の関連会社の経営者は「預金の保護はとてもいいニュースだが、シリコンバレーバンクはIT企業の半数近くと取り引きがあり、ビジネスへの影響は避けられない」などと話していました。
預金を引き出す手続きを終えた人は「手続きは簡単で、預金はすべて戻ってきた。小切手で受け取った」などと安心した様子で話していました。
また、12日に経営破綻したシグネチャーバンクのニューヨークの店舗も13日午前8時すぎから営業を始めました。
訪れた顧客からは「昨夜は眠れませんでしたが、銀行から小切手の取り扱いはするので心配しないでいいと言われて安心しました」などの声が聞かれました。
-- NHK NEWS WEB