三菱電機は、EV=電気自動車向けなどで需要が拡大している「パワー半導体」の生産を拡大するため、熊本県内に新工場を建設すると発表しました。
発表によりますと、三菱電機は、熊本県菊池市に半導体の新工場を建設し、2026年4月の生産開始を予定しています。
生産するのは、EVなどの電気の制御に使われるパワー半導体で、「SiC」と呼ばれる耐久性や省エネ性能に優れた素材を使うのが特徴です。
さらに、熊本県合志市にあるパワー半導体の工場で新たに生産設備を増強し、合わせた投資額はおよそ1000億円になるということです。
一方、福岡市内にある半導体製品の組み立てなどを行う工場でもおよそ100億円を投資して新たな生産棟を建設する計画です。
パワー半導体は、複数の日本メーカーが世界の中でも一定のシェアを確保し、今後の成長性が期待されていますが、世界的な需要の拡大が見込まれるなか、海外メーカーとの競争が激しさを増しています。
会社では、2025年度まで5年間の設備投資の計画について、今回の生産の増強を含めて従来の計画の2倍となるおよそ2600億円規模に拡大させ、この分野の強化を一段と進めることにしています。
-- NHK NEWS WEB