スイスの大手金融グループ「クレディ・スイス」は経営への懸念が高まる中、中央銀行から最大で500億スイスフラン、日本円でおよそ7兆1000億円を調達する用意があると発表しました。懸念を払拭(ふっしょく)するねらいがあるとみられます。
クレディ・スイスは16日、中央銀行である「スイス国立銀行」から最大で500億スイスフラン、日本円でおよそ7兆1000億円を調達する用意があると発表しました。
クレディ・スイスは、財務報告で内部管理に問題があると明らかにしたほか、15日には筆頭株主が追加投資に否定的な姿勢を示したと伝えられて株価が急落するなど、経営に対する懸念が高まっていました。
これを受けてスイスの中央銀行と金融当局は15日、共同声明を発表し、必要であれば、クレディ・スイスに資金繰りを支援することを明らかにしていました。
クレディ・スイスとしては巨額の資金を調達できると金融市場に示すことで経営への懸念を払拭するねらいがあるとみられます。
アメリカで2つの銀行が破綻したことに続いてヨーロッパの大手金融グループも経営問題が伝えられ、世界の金融市場では動揺が続いています。
-- NHK NEWS WEB